さよならドビュッシー
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- 小説・エッセイ感想
映画化もされ、評判がいいようなので読んでみました。
自身も大やけど負った 火災で祖父と従姉妹を失い、莫大な財産を残された主人公、遙。
6億にも及ぶ遺産を相続する条件は、本人の夢でもあったピアニストとして成功する事。。。
やけどで諦めかけたピア二ストの夢を、思わぬ形で追わざるを得なくなった遙。
周囲から向けられる好奇と悪意の目の中で、辛いリハビリに立ち向かう。。。
その、ただでさえ辛い所に、命を狙われたりいじめられたり、
さらに肉親の間に殺人まで!
ホントにこの子、可哀想で、普通の書き方だったらとても読んでられないくらいなんですが、全編を通して情熱的に描かれるピアノの美しい世界と、主人公の清廉な強さが感じられる一人称の文体のお陰で、むしろ爽やかなくらいの読後感。
ミステリーとしてはかなり王道で、ぶっちゃけミステリ好きならすぐピンとくる真相なんですが、
なんていうか、途中でこの推理、外れてればいいな~、なんて思ってしまうくらい(>_<)
感情移入して読んでしまいました。
ただ、探偵役の岬センセイがちょっと王子様過ぎかなw
いろいろカッコ良過ぎて逆に物足りない感じ。
まあ、あくまで主人公の視点で書かれているから
「彼女にはそう見えていた」という事なのかもしれませんが。
正直クラシックは全く知らない分野なので、
はじめはこの、音楽についての劇的な描写に付いていけなくなるんじゃないかと
心配してたんですがw
読んでるうちに「ドビュッシー聴いてみたい!」と思うくらいには影響受けました(*^-^*)
正に新ジャンル、音楽・青春ミステリー!って感じ!
あとがきで、この「死んだ祖父」である玄太郎じいさんが主人公の
スピンオフ作品があると書いてあったんですが、やっぱりね!
このじいさん、こんなに早く殺しちゃって勿体無い!と思ってたョw
続編共々ぜひ読んでみたいです!
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