夏を殺す少女 アンドレアス・グルーバー 著 読書感想

オーストリアの作家さんのミステリー。
「このミステリーがすごい」海外部門の特集で見つけて読んでみました。

主人公はオーストリアの弁護士、エヴェリーン。
彼女が訴訟を担当した過失による事故死と、先輩弁護士が担当した交通事故、
二つの事故現場には同一人物と思われる謎の少女がいた。

この事故には何か裏があるのでは?と調べ始めた矢先、その先輩弁護士までもが事故死してしまう。

エヴェリーンは友達以上恋人未満wの私立探偵パトリックの協力を得て、
三つの事件と少女の関係について本格的に調べ始めます。

一方もう一人の主人公、ドイツの刑事ヴァルターは、
患者が自殺したとの通報を受けてとある精神病院へ捜査に出向き、その死に方に疑問を持つ。

死んだ患者の担当だった心理療法士、ゾーニャの協力を得て捜査を続けると、
同じ病院で三日前にも死者が出ていたことが分かり、しかも二人の患者には病歴その他、多くの共通点が。。。

離れた場所で起こった二つの連続殺人事件。それぞれの主人公の視点で捜査が進み、
やがて二人は同じ場所、同じ過去の事件へと辿りつく。。。訳ですよ!

主人公が二人とも、足で探すタイプという事もあって、全体に謎解きミステリーというより冒険物といった雰囲気。

そんな訳で、あんまり犯人や事件の真相を隠してないw(犯人視点の章もあるくらいだし)
トリックがある訳でもないし。

でも、無関係に見える二つの事件が少しずつ近づいて行って、二人の主人公が出会うことで一つにまとまり、
一気に真相が明かされるという展開はミステリーらしい爽快感があります。

一方で、児童虐待が物語の中心的なテーマになっているので、
その辺は読んでてかなり辛いです。
もちろん、そういう悍ましい犯罪に断固立ち向かう、というスタンスなんですが。。。

それでも最後まで読めたのは、やっぱり二人の主人公が魅力的だから。

弁護士エヴェリーンは、自身が過去に遭った犯罪被害の辛い記憶と戦いながらも、正義を追求する姿が凛々しい!
刑事ヴァルターは、妻を亡くした喪失感を抱えながら子育てのために日陰の部署へ自ら移動。
それでも刑事としての情熱を失わずに被害者の無念を晴らそうとする姿に胸を打たれる!

それぞれのパートナーであるパトリックとゾーニャのキャラもいい!

上司や他の管轄の刑事なんかに邪魔されながらも諦めず真相に辿り着き、
最後は命の危機、犯人との対決!。。。と、まるで人気刑事ドラマのようなドキドキ、ハラハラの展開。

テンポも良くて退屈する所がなく、結構長い話でしたが一気に読んでしまいました!

海外サスペンスドラマが好きな人はハマるとおもいますよ~(^O^)

Follow me!