「図を描く」とは結局、何なのか?書評『頭がよくなる図化思考法』齋藤孝 著
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。。。と、いっても、
そもそも『図解思考』という言葉は
本のタイトルで使われた造語のようですね。
なんとなく使ってましたが(^_^;)
そんな、『図解思考』という言葉に
対抗するような(笑
『図化思考』というタイトルのこの本。
では「図化」とはいったい何なのか?
図解と図化の違い
著者の齋藤さんがこの本を書いたのは、
世間の「図解モノ」ブームで、
「図解」と「図化」がごっちゃにされているという違和感を感じたからだそう。
この2つの何が違うのか?というと。。。
「図解」は、既に答えが出ている問題について、説明するためのもの。
「図化」は、答えを出すプロセス。
というのが、齋藤さんの考え。
つまり、議論をする、思考を深めるために必要なのは「図化」という作業であり、
「図解」のためのきれいな図を描く必要はないということですね。
これは確かに、ハッキリ区別して考えた方が分かりやすいですね〜。
構造化
ではそもそも、「図化」するのは何のためか?というと、
「物事の構造を見抜くため」。
『議論でも、たとえばプロジェクトなどでも、デザイン(骨格)をどう描くかが大切なのですが、人はとかく、「肉」のほうが好きなものです。肉の話のほうが楽しいからです。』ーー引用
「骨格」とは構造、
「肉」というのは、装飾・枝葉。
面白みのあるエピソードや感情面の衝突などのことですね。
『「肉」に引きずられて議論や思考が散漫になってしまうのを避けるために、身も蓋もない骨格(図)を常につくることが効果的なのです。』ーー引用
余計なものを取り除き、
物事の本質である「構造」を見やすくするために、
「図化」が必要なんですね。
色とぐるぐる巻き
では、どんな「図」を描くのか?
というと、これが簡単!
まず、普通に単語や短い文章でメモをとり、
矢印やイコールを入れて関係のある単語をつなぐ、
紙を左右・上下に分ける線を引いて、
単語を分ける。
「腑分け」(似ているものを分ける)と
「符合」(違うものをつなげる)
ができれば、それはもう立派な「図」である、というスタイル。
今までは、いかにも「図」らしい形に描かないと、という思い込みがあったので、目からウロコ!
「構造化」という目的さえ果たせれば、見た目にはそれほどこだわらなくてもいいんだなーと。
まとめ
「なぜ、図にすると良いのか?」
という、基本的なことが再確認できてよかったです。
ただのメモにも、矢印や線を引けば、それはもう「図化」なんですね〜!
「図解思考」に対するハードルがずっと下がった感じ。
マインドマップでも「構造化」が重要な基本のようですから、
これから図解・図化でのメモや思考法にチャレンジしたい人の最初のテキストとしてもオススメですね!
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