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「コミュ障」という言葉に敏感な
マユ〜。(@mayuu_pp)です。

まあ、最近はすっかり「コミュ障」の敷居も低くなって、
もう誰でも当てはまるくらいになってしまいましたが。

この本では、
「特に多数(4人以上)の場で
話に入っていけない」
という状況に注目し、

人間の脳にとって
「コミュニケーション」とは何か?を
踏まえて解消していこう、という
興味深い研究を紹介しています。





著者の岩本さんは、
行動学に基づいてスーパーでの商品陳列や
キャンペーンのアドバイスをする学者さんで、
担当した店舗の売り上げを7倍に伸ばしたり
ICカードの普及率を50%に上げたりなど、
驚きの実績の持ち主。

「人間の脳がどんな働きをして、
人に行動を決めさせるのか?」
を理解すれば、
あらゆる場面で応用が利くのに気づいて
いろいろな研究をしているそうなんですが。。。

「4」より増えると。。。


その仕事の一環として、1,000人以上にグループインタビューをしている時、

「人数が4人以上になると、途端に盛り上がらなくなる」

という現象がよく起こったそうです。

これは身に覚えがある人も多いのではないでしょうか?
人が増えると口をはさむタイミングを計りかねて
無口になってしまう。。。

実はこれ、個人の資質の問題ではなく、
「脳の習性」によるものなんだそうです。

脳内でコミュニケーションを司る
「前頭葉」は、
処理しなければいけない情報が増えると機能が鈍ってしまう!

話す相手が3人までだと、
たいていの人は処理しきれるんですが、
「4人以上」というのは
処理能力を超えてしまう人が
ぐっと増えるラインのようです。

これも個人差で、
もっと多くてもストレスなく処理できる人もいれば、
1対1でも辛い、という人もいるようですが、
「4人」というのがまあ平均値ということですね。

これは、コミュニケーション能力に
悩む人には、救いのある話ではないでしょうか?

実はみんな、そうだったんです!

いかに「前頭葉」を活性化させるか?


と、そうは言っても、
4人以上集まる場は至る所にあります。

なんとか自分も、4人以上の情報を
さばけるようになりたい!という人も多いでしょう。

それもなんと、訓練次第で改善できるんだそうです!

実際、著者の岩本さんが考えた
行動学・脳科学的なアプローチを
4人以上を集めた場で試したところ、
ちゃんと解決したそうですよ。

ポイントは、
「前頭葉」を活性化させる
ということ!

指を動かすエクササイズや、
前頭葉の血行を促す食事などを心がけるだけでも
まったく変わってくるというんですから、興味深いですよね。

詳しい内容はぜひ本書を読んでもらいたいんですが、
もともとは、交通事故で脳に損傷を受けてしまった娘さんのリハビリのために考えたという
(そして、奇跡的という所まで回復させたという!)
「活性化のエクササイズ」だけあって、
効果は抜群のようですよ。

会話はまとめ役でも盛り上げ役でもなく「広げ役」


そしてさらに、「行動学」についても考慮に入れてふるまい方を考えれば、鬼に金棒というところ。

スーパーの商品陳列をちょっと変えただけでも
売り上げがまったく変わってしまう、という話は
今や有名ですが、

コミュニケーションにおいても
こういう「人間の行動パターン」の研究が利用できるんですよね。

・話しかけられやすい場所どり
・話が弾む言葉選び
・どの順番で話しかけるのが盛り上がりやすか?

というようなことは
解明されているんです。

まあ、こういう話はテレビなどでも
結構紹介されているので
知っている人も多いかもしれませんが、
普段からグループインタビューという
「知らない人同士」の会話を上手く盛り上げないといけない、
研究者の立場から生み出した岩本さんの話は特に説得力がありますね。

まとめ


。。。と、こんな感じで。

人が集まる場所に苦手意識が高い、
でも本当は行きたい!もっと話したい!という人にはおススメの本ですね。

まあ、わたしはあんまり人の多い場に行きたくないので
上手くふるまうような必要性も感じてないんですけど(笑

「前頭葉」の活性化の話は
興味深かったですね。
これは誰にでも役に立つと思いますよ!

とっても解りやすく書かれている本で、
さらっと読める割には内容は濃いので
読んで損はないですよ〜。




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